『万葉名歌』


土屋文明 著
●本体1800円+税
●240頁 ●四六判 ●ハードカバー
●2002年2月20日発行 ●発行 アートデイズ

 アララギ派の代表歌人で文化勲章受章者でもある土屋文明。彼はまた篤学の万葉研究家でもあった。永年の実地踏査をふまえ、歌詠みとしての視点から万葉歌をあくまで文学作品としてとらえ、一般読者のためにやさしく説いたのが本書である。現代人にこそ読み継がれるべき名著、ここに初めて単行本化! <写真紀行「万葉のふるさと」や万葉関係資料を補足した新装版 >
※品切れ重版未定

 目次紹介
◆土屋文明と万葉名歌 小市巳世司
◆万葉集理解のために
 万葉集とはどんな書物か/万葉の時代/ 万葉の作者/万葉集の何が時代につながるか/注釈書
◆万葉名歌
 古代・飛鳥時代/飛鳥・藤原時代/奈良朝前期/天平時代/年代不明(人麿歌集・古歌集・東歌 他)
◆万葉集関係皇族系図
◆万葉集略年表
◆万葉集歌詞索引

 〜心が洗われる万葉の名著〜(本文より)
この度私は久しぶりに『万葉名歌』を一読する機会を得たのであるが、何か心が洗われたようなすがすがしい思いがしている。初学の入門書ではあろうが、単なる入門ではなく、作家の神髄へ導く遙かな一筋の道への入門でもあるからであろう。
---小市巳世司(歌人)

 著者プロフィール
土屋文明(つちやぶんめい)
 明治23年、群馬県に生まれる。高崎中学時代に短歌を作り始める。中学卒業と同時に歌人の伊藤左千夫をたよって上京、短歌雑誌「アララギ」に参加する。一高を経て東京帝大哲学科を卒業し、一時、長野県において教育に専念。その後「アララギ」の編集責任者となり、写実主義短歌の推進者として活躍する。幾つもの歌集の他、歌論集及び万葉研究書を刊行している。昭和61年には文化勲章を受章する。著書に『山谷集』『韮菁集』『青南集』などの歌集、『万葉集私注』『萬葉集年表』などの万葉研究書等がある。