幼児期は耳のしつけに集中
これまでは、目のことばのほうが、耳のことばより高級であるように思い込んできました。しかし、これは誤りです。まず、耳のことばをしっかり身につけたあとで、目のことばを覚えます。幼児期は耳のしつけに集中すべきです。
これからの新しい子育ては、この耳のことばを先行させ、話しを聴く力をいかにして育てるかに重点をおかなくてはいけないでしょう。まちがっても、文字を早く教えれば、頭がよくなる、などと考えないことです。よく聴くことができれば、それだけで、知能はどんどん伸びます。
・・・(中略)・・・
この本は、聞き分けのよい、頭のよい子を育てるため、耳のことばはどのように教えていけばよいのか、具体的、実際的に説明いたしました。
(本書「あとがき」より)
著者は「ことば」の先生としてよく知られているが、お茶の水女子大付属幼稚園長も務めた幼児教育の研究家でもある。
『わが子に伝える絶対語感』で大反響を呼んだが、新たに子供のためのことばの教育を提案する。
お母さんが語りかける「耳ことば」によって、頭がよく、聞き分けのよい子が育つという。これまで日本の教育では「文字」を偏重してきたが、「聴覚」重視の教育への大転換が必要だと訴える。
「耳ことば」の教育法を分かりやすく解説した実習ガイドブックでもある。 |
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