「観光学」・論考


 


●本体3800円+税
●発行所 (有)MESSA ●発売 アートデイズ
● A5版 ハードカバー ● 2004年5月20日発売
●ISBN 4-86119-026-6 C3065 Y3800E

◆品切れ重版未定◆


   

 一部紹介
 本書は、我が国に古くから存在し、現在でも多くの入場者数を数え、世界的にも都市観光の重要な要素と考えられながら、必ずしも観光研究の対象として重視されてこなかった水族館・博物館・美術館・動物園などの伝統的な教育・文化施設に注目し、その需要構造を明らかにすることによって、既存の埋もれた施設・地域に観光的価値を見い出し、観光資源化していく可能性を追求するものである。そのことにより、これまではいわゆるレジャー施設に偏りがちであった観光施設研究に対して、新たな分析対象、分析枠組み、分析視点を提供し、現代社会において様々な側面を持つ観光現象により接近し、「観光とは何か」「人は何故観光するのか」といった命題に対する議論への貢献を目的としたものである。 
 観光は、自分を映す鏡だと言われる。何故ならば、人は自分の背中を直接見ることはできないからである。我々は、観光行動を通して、普段の無意識の行動や価値観(つまり自分の背中、自分自身)をあらためて認識することになる。観光は、そのような自己認識の機会を与えてくれると言える。また、「どのような価値基準・尺度でもって自然というものや事を観ているかは、時代・地域あるいは社会によって異なっている」との指摘もある。本書で取り上げた水族館は、我々に身近な施設であるからこそ、人々が観光に何を求め、自然や社会に対してどのような価値観を持っているのかが見えてくるのである。(本書結章より一部抜粋)

 著者紹介
●著者略歴
岡野英伸(おかの ひでのぶ)
1961年 兵庫県生まれ
神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期修了、博士(商学)
2000年4月 大阪明浄大学観光学部専任講師
2002年4月 同助教授
●受賞歴
「観光に関する学術研究論文」公募、
第4回(1998年,二席)、第5回(1999年,二席)入選
●主な業績
「都市型観光関連施設の集客構造に関する研究」
「観光関連施設における需要の季節性について」
「観光関連施設入場者の交通手段選択および交通意識調査分析」
「観光交通の経営における諸問題について」など