収録内容 |
CD1【ブッダ】 |
無常の彼方へ──永遠の真理を探究したブッダの旅
講師 : 立松和平
仏教を開いた釈迦は紀元前五世紀頃の実在の人物である。その釈迦がどのようにして悟りを開いたのか? 教えの根本にあるものは何なのか――?仏教と関わりの深い立松氏が仏教誕生にいたる釈迦の生涯を、昔話を読み聞かせるように諄々と語る。
●収録日:2006年12月 ●収録時間:76分
|
|
CD2【鑑 真】 |
鑑真和上の教え
講師 : 東野治之 仏教伝来という第二の開国期の中で、鑑真和上の渡来は宗教史・文化史的に貴重な出来事であった。栄叡・普照の鑑真和上との出会い、五回の渡航失敗と様々な困難、そして来日後の東大寺戒壇院の設立など、その全体像を語る。
●収録日:2005年4月 ●収録時間:57分
|
|
CD3【空 海】 |
天才空海と変革の時代
講師 : 早坂暁
空海はどのようにして偉大な宗教家となったのか? 空海が活躍した時代の日本は、どのような状況だったのか――?わずか一年の中国留学で真言密教の大阿闍梨になった空海の偉大さを再確認する一方で、「お大師さん」に特別の親しみを覚えるという、早坂氏のユニークな空海論。
●収録日:2004年9月 ●収録時間:56分
|
|
CD4【西 行】 |
すべてを捨てて漂泊の旅に出た遍歴の歌人、西行の生涯
講師 : 山折哲雄
西行は73年の生涯を、釈迦入滅の日に合わせ、満月の下で閉じた。それは西行の計算であると山折氏は説く。天皇を守護する北面の武士で、エリートコースを歩んできた西行が、妻子を捨ててなぜ出家したのか、漂泊の歌人・西行の一生について語る。
●収録日:2006年9月 ●収録時間:62分
|
|
CD5【法 然】 |
衆生を救済した法然上人・念仏の教え
講師 : 寺内大吉
浄土宗の開祖・法然が生まれたのは、平安時代末期の末法思想が起こり始めた頃である。鎌倉期に入り、民衆救済のための新仏教が次々と誕生し、その先駆けとなった法然。彼の生涯と生きた時代を、大本山増上寺の法主であった寺内大吉氏が、現代的な比喩を交えながらわかり易く語る。
●収録日:2007年9月 ●収録時間:67分
|
|
CD6【道 元】 |
生活の中で仏道を実践した道元の生涯とその教え
講師 : 松原泰道
曹洞宗の開祖である道元。若き日に中国に渡り、老典座より日常の仕事も仏道の実践に他ならないことを教えられた。身心脱落、只管打座などの教えも如浄禅師より学び、帰国後は末法の世に生きる道を探究した。現代に生きるための智慧を説き続けた松原師が思い深く語る。
●収録日:2006年8月 ●収録時間:55分
|
|
講師紹介 |
|
立松和平(たてまつ・わへい)
作家。一九四七年栃木県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。在学中に「自転車」で早稲田文学新人賞。卒業後、種々の職業を経験、七九年から文筆活動に専念する。国内外を問わず、各地を旺盛に旅する行動派で、二〇〇二年、歌舞伎座上演『道元の月』の台本を手がけ、大谷竹治郎賞受賞。二〇一〇年二月病歿。著書は『ブッダ』など仏教関係も多い。 |
|
|
|
東野治之(とうの・はるゆき)
一九四六年兵庫県西宮市生まれ。大阪市立大学・大学院修士課程修了。奈良国立文化財研究所研究員、大阪大学教授などを経て、一九九九年から奈良大学文学部文化財学科教授。飛鳥・奈良時代への関心から、木簡・金石文などの文字資料、正倉院・法隆寺などの研究を中心に、対外交流史の研究にも取り組む。主要著書に、『正倉院文書と木簡の研究』『日本古代木簡の研究』『長屋王家木簡の研究』『日本古代金石文の研究』『書の古代史』、『貨幣の日本史』『遣唐使船』などがある。 |
|
|
|
早坂暁(はやさか・あきら)
脚本家。作家。シナリオライター。一九二九年愛媛県生まれ。日本大学芸術学部演劇科卒。本名は富田祥資。能楽、華道、茶道の新聞編集や討論活動の後、シナリオライターとして主にテレビドラマ、テレビドキュメンタリーを執筆。放送文化基金賞(一九七九年)、芸術選奨文部大臣賞(一九八二年)、紫綬褒章(一九九四年)など多数の賞を受賞。シナリオ作品には『夢千代日記』『空海』『花遍路』『天下御免』など。著書は『夢千代日記』、『恐ろしや源氏物語』、『公園通りの猫たち』、『ダウンタウン・ヒーローズ』など多数。 |
|
|
|
山折哲雄(やまおり・てつお)
一九三一年アメリカ・サンフランシスコ生まれ。一九五四年東北大学文学部印度哲学科卒業。国立歴史博物館教授、国際日本文化センター教授、白鳳女子短期大学学長、京都造形芸術大学大学院長などを歴任。二〇〇一年から二〇〇五年まで、国際日本文化研究センター所長。『近代日本人の宗教意識』『神と仏』『涙と日本人』『愛欲の精神史』(和辻哲郎文化賞受賞)、『親鸞の浄土』(アートデイズ)など著書多数。
|
|
|
|
寺内大吉(てらうち・だいきち)
一九二一年十月六日東京都生まれ。本名は、成田有恒。浄土宗の僧侶。一九四五年大正大学卒業。在学中に東京都世田谷区にある大吉寺住職となる。一九五六年、『黒い旅路』でオール読物新人賞受賞。一九五七年に司馬遼太郎らと同人誌『近代説話』を創刊。一九六〇年、『はぐれ念仏』で直木賞受賞。かつてはスポーツ小説、ギャンブル小説を数多く書いており、著書多数。僧侶としては、浄土宗宗務総長、東京芝・増上寺法主などを歴任。仏教関連の入門書としては、『法然讃歌 生きるための念仏』、『法然のことば』などがある。平成二十年九月病没。 |
|
|
|
松原泰道(まつばら・たいどう)
一九〇七年東京生まれ。早稲田大学文学部卒。岐阜瑞龍寺で修行。臨済宗妙心寺派教学部長、同派東京龍源寺住職を務める。一九七二年出版の『般若心経入門』は一般読者にも分かる解説書として二百万部を超える記録的ベストセラーとなり、第一次仏教書ブームのきっかけを作った。平成元年仏教伝道文化賞受賞。宗派を超えた仏教者の集い「南無の会」会長を長く務めた。二〇〇〇年には禅文化賞を受賞。禅の本質を平易に語りながら生きることの意義を説き続けた。その著書は『道元』『百歳で説く「般若心経」』(以上アートデイズ)、『松原泰道の説法人生』他、百三十冊を超える。平成二十一年七月遷化。 |
|
|