●日時
2017年3月11日(土)
●会場
川崎大師平間寺、円能院
2017年3月11日(土)、第1回「お寺ヴィジット」プログラム「川崎大師と円能院」を実施しました。参加者は、21名、日本手紙文化総合研究所からアテンド3名が加わり、計24名となりました。
10:30に京急川崎大師駅前に集合し、川崎大師に向いました。川崎大師では、お坊さんのお迎えを受けて、経蔵から見学をスタート。新四国八十八カ所霊場のお砂踏みを体験し、本堂ではお護摩供養を見学しました。真言密教ならではの豪壮な読経と、護摩を焚き上げる炎の迫力に圧倒されました。
お昼は、門前のお店で和気あいあいの一時を過ごし、午後はタクシーに分乗して、佐藤隆一先生のお寺、円能院へ。
定刻の14:00、円能院本堂で佐藤先生から、真言宗とお寺の歴史を拝聴しました。次に席を観音堂に移して、空海の生涯と、佐藤先生の宗教体験のお話などを伺いました。インドや敦煌遺跡での体験、阿闍梨となる修行の苛烈さなど、この機会でしか伺えないであろうお話に感銘を受けました。
また3.11にちなみ、臨床宗教師としての活動に、お立場上、許せる範囲でではありましたが、触れていただきました。人間の悩みの大半を占める人間関係をどう生きるか、宗教者であると共に、臨床心理学者である先生ならではのお話でした。
さらに参加者の質問に応えて――現代社会における人間とペットとの関係に、現代人の心に潜む問題点が見える。人間はやはり、人間との関係を築いていくことが大切です――との佐藤先生のお話に、得心がいく思いでした。
プログラム最後の書写体験は、空海の『風信帖』の冒頭から、「風信雲書」の四文字を臨書しました。先生の解説の後、臨書が初めての方も心を込めて文字を書写し、総てのプログラムを終了しました。
参加者アンケートの「ご感想・ご意見」欄には、多くの有益なご意見をいただきました。その一部を引用させていただきます。
(1) 楽しい、充実した一日でした。仏様を拝観した折は、胸に熱く迫るものがありました。無数の信仰者の祈りが、伝わってくる思いがしました。
(2)川崎大師で、お護摩供養に参列できて良かったです。読経は、生(なま)の迫力に勝るものはありません。
(3) 円能院での佐藤先生のお話は、幅広い知識・ご経験からの内容で、大変勉強になり、感銘を受けました。
(4)佐藤先生の信仰と生き方についてのお話を伺い、現代人は、他人との関わりに引っ込み思案になっているのかなと、思い当たることがありました。
さらにご要望・提言も頂きました。運営上の課題も含めて、今後、よりよい講座、企画のために生かしていきたいと考えております。
(5) いろいろ盛りだくさんのプログラムだったので、焦点を絞ったほうが分かりやすかったと思います。
(6)川崎大師でも、円能院でも、お坊さんのお話をもっと伺いたかった。
当日さまざまにご協力下さった方々には、本当にありがとうございました。そしてこのような学びの機会をいただきました川崎大師と佐藤隆一先生、円能院の皆様には、改めて深く感謝申し上げます。
|