『新・武器としてのことば
―日本の「言語戦略」を考える
』
●
鈴木 孝夫
(慶応義塾大学名誉教授)
著
●本体1600円+税 ● 234頁 四六判ソフトカバー
● 2008年10月発行 ●ISBN 978-4-86119-118-3
新潮選書のベストセラー『武器としてのことば』を全面改訂し、新編を刊行!
非武装日本がとるべき道は、「ことば」と「情報」への新しい戦略。言語社会学の第一人者が今こそ注目すべき提言!!
最近では国を挙げて取り組んだ国連常任理事国入りの大失敗。重要な国際問題に直面するたびに、官民の予測や期待が大外れするのはなぜなのか?大事な情報が入りにくく、情報発信力に決定的に欠ける「情報鎖国」状態の日本は、対外情報活動に構造的欠陥があるといわれている。著者はその理由を言語の側面から解き明かし、国家として言語情報戦略を早急に確立すべきと訴える。
目 次
第一章 日本はいま、どんな国か
日本は情報鎖国―誤算の連鎖 言葉のくびき 中国の台頭 日本は平和のために何をしているか 経済大国は平和主義国家であり得ない 世界秩序形成の責任 ことば―残された唯一の防衛手段
第二章 日本語の国際化
国際舞台での言語 日本語を国連公用語に 公用語を決める条件は何か なぜ国連に日本人職員が少ないのか
第三章 受信から発信へ―西欧中心主義からの離脱
失われた自己の回復 自己を基準とする発想を 日本の学問の国際性 社会科学の言葉と自然科学の言葉 言語の個別特殊性 社会科学のもつ「隠れた前提」 誰の立場で研究するのか
第四章 「言語政策」はなぜ必要か
「言語」に無関心な日本人 日本語は自然の一部 日本は漢文明に何も残せなかった つまみ食い的文化受容 外国を極度に美化理想化 敵だったアメリカも大好き 外国語とは自己を向上させ社会を発展させる手段 日本人の「平和」に対する特殊な感覚 外国からの非難攻撃に反論せず 武器としてのことば
エピローグ あとがきに代えて
著者プロフィール
鈴木 孝夫
(すずき たかお)
1926年、東京生まれ。47年、慶応義塾大学医学部予科修了後、同大文学部英文科卒業。専門は言語社会学、外国語教育。同大言語文化研究所でアラビア学の世界的権威の井筒俊彦門下となり、イスラーム圏の言語・文化も研究フィールドとなる。イリノイ大学、エール大学客員教授、マギル大学(カナダ)イスラム研究所員などを務める。国際文化フォーラム理事、日本野鳥の会顧問。著書にベストセラーとなった『ことばと文化』(岩波新書)はじめ、『閉された言語・日本語の世界』『武器としてのことば』『日本人はなぜ日本を愛せないか』(以上、新潮選書)『日本語は国際語になりうるか』(講談社学術文庫)『英語はいらない!?』(PHP新書)など多数。岩波書店から『鈴木孝夫著作集 全八巻』が刊行されている。
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鈴木孝夫の著書
『ことばと自然―子どもの未来を拓く』
●
(対談)鈴木孝夫、C・Wニコル 司会:松本輝夫
●本体1600円+税
ラボ・パーティー発足40周年記念出版!
地球環境と教育の危機は救えるか?
「英語教育」「環境管理」「愛国心」「生命の環」「森の未来」……森を愛する二人は感動的に出会い、語り合った!!
ニコル氏と私に共通する点は、人類があまりにも過度な経済繁栄と効率を追求するあまり、今や地球の全生態系のバランスを急速に崩し、その結果として肝心の心のやすらぎ、特に次代をになう青少年の安定した心の発達が、どんどん損なわれているという認識です。―鈴木孝夫(本文より)