はじめに
─ 中国企業、日本買い加速の現実
第1章 中国企業の躍進
GDP日中逆転は始まりに過ぎない
オバマ大統領の一般教書演説の中に四度も登場した中国
最重要な二国間関係は米中関係
ランキング実績からみる日中実力比較
スローフィッシュが食われる時代
第2章 MSKを買収したスーパー企業サンテックパワー(無錫尚徳太陽能電力有限公司)
なぜ、オバマ大統領は一般教書演説でサンテックパワーに言及したか?
猛烈な勢いで業界ナンバーワンへ
ニューヨーク株式市場上場へ
施正栄社長の人物像とサンテックパワー設立の経緯
ベンチャー企業の成功と政府の役割
政府と企業の適切な関係を生かした「無錫尚徳モデル」
グローバル企業への道
施社長の先を読む目と優れた人柄
国際力豊かな人材の登用と育成
サンテックパワーの日本市場戦略
第3章 黄金の村、長江村は大企業!?(新長江実業集団公司)
日本企業から中国の埠頭を買収した中国企業
黄金の村、長江村訪問
長江村の最高責任者李良宝は独裁者か?
「成功のアイデアを出せ! 失敗の理由を探すな!」──新長江実業集団公司の成功方程式
リーマンショックの危機とチャンス
長江村の示唆──地政学的利点を生かして再生する
第4章 NECのパソコン事業を「買収」するレノボ(聯想集団)
注目されるNECとの合弁
産学連携の最も成功したモデル
なぜレノボのような産学連携モデルが成功するのか?
「学」が主体の産学連携モデル
市場原理の必要性――なぜ「ワーストワン淘汰制度」を導入したか?
米IBMのパソコン部門買収は成功か失敗か
M&Aの再出発――NECとの合弁
中国の「打工皇帝」
第5章 三洋電機の家電部門を買収した世界の白物家電業界の雄「ハイアール」(海爾)
三洋電機の白物家電事業を買収
ハイアールの原点――不良品冷蔵庫を叩き壊した張瑞敏社長の決断
ハイアールのベストサービス
ハイアールの世界戦略
なぜ生産拠点をアメリカに作ったか?
ハイアールのイノベーション
なぜ、コピー王国の中国でハイアールの知的所有権の被害が少ないか
搶ャ平の松下電器訪問とハイアールのパナソニック(三洋電機)白物家電買収
第6章 金型大手オギハラを買収した「BYD」(比亜廸)
日本の金型大手オギハラの工場を買収した背景
創立わずか7年で国内リチウム電池最大手に
自動車分野への参入という大胆な挑戦
なぜバフェット氏はBYDに巨額投資をしたか?
20年後、トヨタの最大のライバルはBYDか?
バフェット氏のBYD投資から学ぶこと
今後のBYDに課せられた問題点
終 章 中国企業の台頭 どうする、日本?
求められる海外市場の開拓
今、中国に何が起こっているのか?
注目すべきは3M
これから起こるかもしれない二つの逆転
減少する生産年齢人口
世界の工場は終わりを告げた
必要とされる日本人の意識革命
中国経済が成長するほど日本は儲かる
中国の巨大市場を狙うための五つの提言
あとがき
|