『アファンの森の物語』



アファンの森の物語 ●C・W ニコル
●本体1400円+税
●232頁 四六判ソフトカバー
●2012年2月発売
●ISBN 978-4-86119-208-1

日本に来て初めて、古代からのブナの森に
足を踏み入れた著者は、感動のあまり涙を流す。
以来50年、彼は日本の自然を守るために戦い、
理想の森「アファン」をつくり上げた。
これは、C・W ニコルから日本人への
「心の贈り物」の物語である。

「自分たちで植えた木々が大きく成長すると信じたい。…想像力を悪い方向に、たとえば世界的な気候変動、昆虫と真菌の被害、地震と嵐などに向けるならば、私らの森の将来の展望も暗いものになる。そんなことはしたくない。それは、地獄の真実を受け入れることだ。それは、日本での自分の人生には意味がなかったという考えと変わらない。そんなことは認めない。たとえ自分はもういないとしても、将来に向けてなにかすばらしいことを想像しなければならない。今そう信じる必要がある。将来の子供たちのために。」 (著者の言葉)


 目 次

1章 私の愛する森
2章 アファンという名前
3章 クマと神の故郷「黒姫」に住む
4章 消えた「クマの森」
5章 破壊される日本の森
6章 英国アファン森林公園の奇跡
7章 家を建て森を買う
8章 どろ亀先生の遺言
9章 クマを愛する
10章 やっかいなウサギたち
11章 恐ろしいスズメバチとの戦い
12章 「弥生池」と「カワセミ池」
13章 歓迎されない森の客人
14章 鳥を森に呼び戻す
15章 やっとできたレンジャーの学校
16章 ウェールズの森と姉妹森へ
17章 「日英グリーン同盟」の果実
18章 チャールズ皇太子がやってきた!
19章 アファン・センター実現へ
20章 美しい鳥居川が守られた
21章 夢に見たセンター完成
22章 小野田大尉と狩野誠先生
23章 両陛下にお会いできた喜び
24章 大震災と「森の学校」
25章 生れ出てきた森の恵み
26章 「国際森林年」の舞台となる
27章 森の未来を考えた
最終章──アファンの森の新事業



 著者プロフィール
C・W ニコル

C・W ニコル
1940年英国の南ウエールズ生まれ。17歳でカナダに渡り、北極地域の野生生物調査を行って以降、カナダ政府の漁業調査委員会技官、環境保護局緊急係官として10数回にわたって北極地域を調査。1962年、空手修行のために初来日。80年に長野県の黒姫に居を構える。86年から荒れ果てた里山を購入し、「アファンの森」と名付けて森の再生活動を実践。作家活動の傍ら、環境問題に積極的に発言し続けてきた。95年、日本国籍を取得。2002年、購入し続けてきた森の土地を長野県に寄付して「C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、理事長に就任。2005年英国政府より大英勲章(MBE)を授かる。主な著書に『勇魚』『盟約』『誇り高き日本人でいたい』などがある。
 


 C・Wニコルの著書
『鯨捕りよ、語れ!』
『ことばと自然』
     
 
絵本『しっぽ』
絵本『クリスマスベア』